歌:さだまさし
作詞:さだまさし
作曲:さだまさし
送り火を焚く軒先に妹背鳥(せきれい)の
短く鳴いて庭を飛ぶ影
盂蘭盆会(うらぼんえ)精霊船の船溜まり
幼子の花火ゆらりと香る
折り懸けの灯籠白く仄めいて
在りし日の君の小さき写真
向日葵の花の僅かにうつむける
影を眺むる影に声なし
日の暮れのひかり朧に黒揚羽
船の舳先にひらり留まれり
爆竹に嗚咽のごとき声挙げて
ひしめく船出別れの始め
生命とはかくも重しと知りながら
日々の軽さを悔やむ夕暮れ
港にて手を離したるその時に
永久(とわ)の別れを吟(うた)いしものを
さようなら 声を限りのさようなら
振り仰ぐ夜空 鵲の橋
面影の君を背負いて明日から
生きてゆくから生きてゆくから
さようなら 声を限りのさようなら
僕と出会ってくれて ありがとう
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