歌:ポカスカジャン
作詞:ポカスカジャン
作曲:ポカスカジャン
隣の家によく来るお客さんがいました
その人が来るたびに笑い声が漏れ聞こえてきました
いつしか私はその笑い声を待つようになってました
花咲くような笑い声にひかれていたのです
待ちわびている私を見て母はこう言いました
そんなに気になるなら差し入れでも持って行きなさいと
それはちょっと恥ずかしいんじゃないかと思いながらも
庭になった柿を母と一緒にもぎ取っていたんです
差し入れの柿をも持って隣の家に行きました
彼は柿を見てこんな歌を突然、歌いました
今はもう柿
誰も笑っていないのに彼一人だけがずっと
自分のダジャレで笑っていたのです
でもなんだかとってもさわやかな人で
柿のダジャレに私もつられ笑い
今度は私の家に遊びに来てくださいと
言ったら彼は快く引き受けてくれました
隣のお客さんが我が家へ来ることになったのです
生涯初の男のお客に 家族は大騒ぎ
せっかちの母は朝から家中を大掃除
ステテコ姿の父にもハタキをかける始末
彼の方もなんだか緊張しているようで
一目みて着なれていないスーツを着てまして
三揃いのスーツにスニーカーはなんだか変だし
スーツ一着しかないのにスーツ―ってダジャレもスベリ気味
父は背を向けて縁側でタバコを吸うばかり
母は庭で取れた柿を差し出しました
口数の減った彼は 黙って柿を食べ続けていました
最後の一コの柿を彼は手に取って
縁側で背中を向けてる父の元へ行きました
勇気を出して最後の柿を父へ差し出した彼
父は最後の柿を黙って受け取りました
隣の客はよく柿食う客だ
そして月日は流れて
今度の柿が実る頃
隣のお客さんの元へ私は嫁ぎます
隣の客はよく柿食う客だ
隣の客はよく柿食う客だ
隣の客はよく柿食う客だ
よく柿食う客だ 柿食う客だ
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