歌:吉田拓郎
作詞:松本隆
作曲:吉田拓郎
夜の帳りも 冬枯れた部屋
君はプツリと 爪を切ってる
肩を丸めて まつ毛を伏せて
深爪したら あとで痛いよ
夜、爪切ると 不幸になると
旧い言わざ 聞いたことある
昔、女は身を守るため
爪をのばして いたんだってね
別れを切り出す一瞬前の
夜はこんなに静かなんです
別れを切り出す一瞬前の
夜の背中が こわいんです
音もたてない 電気時計は
馬鹿ていねいに 時を刻んで
狂いもしない 時計みたいに
君はだんだん つまらなくなる
無精なぼくを 床屋に行(ゆ)かせ
綺麗さっぱり 毒気を抜いた
君が磨いた ピカピカの床
愛が滑って 自業自得さ
別れを切り出す 一瞬前の
夜はこんなに静かなんです
別れを切り出す一瞬前の
夜の背中が こわいんです
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