白日のもと/椎名林檎 歌詞

椎名林檎の「白日のもと」歌詞ページ。
「白日のもと」は、作詞:椎名林檎、作曲:椎名林檎です。

「白日のもと」歌詞

歌:椎名林檎

作詞:椎名林檎 作曲:椎名林檎

ただ歩いている案山子(かかし)。北東へ向かって二駅三駅と。
何一つ欠いていない。急にふとそう思えて、東京を踏み締めている。
染井吉野の木立。中央線沿いに根差し開(はだ)かる。ほら、目を瞑っても、
射し込んで滲(し)みて来る嫩葉(どんよう)。青々と酸っぱい太陽。
いまという未来。
私がイメージしたことあったっけ。いいえ、まだ新緑の眩しささえ、
愛せずにいる。
土曜の正午過ぎ。神保町と後楽園は弾(はじ)き合う。上下六車線の大通り、
暗黙の国境をなぞっている。ねえ、どうしたいの。過去に帰りたい。
かつては全知全能だったっけ。いいえ、いまも。私の胸に唯一の愛、
姿だけ変える。最初は深海。やがて夜空を経て洞窟まで。転身の度、
肥大する存在。砕けそうだ。あなたはもういないと、この身を抉って
丸めたとして。
体自体が記憶を遺すデバイス。投げ捨てたいのを堪えて生き存えている。
この世の果てに一人のあなたを宿したまま覚えたままでいたい。
静かなる攻防。

文字サイズ:
   
歌詞の位置:
 

椎名林檎の人気歌詞

歌詞検索J-Lyric.netでは、無料で歌詞の検索・閲覧サービスを提供しておりますが、著作権保護の為、歌詞の印刷、歌詞のコピー、歌詞の複写などを行うことはできません。

歌詞の検索方法 利用規約 J-Lyric.net について

Copyright (c) 2006-2025 J-Lyric.net