歌:霜月はるか
作詞:日山尚
作曲:MANYO
何処より 生まれ出づ......
千の祈り 呑まれてゆく現の空
静寂の途の人形は動かず
もし再び 君の声が聞こえるなら
何を語るのでしょうか
光ある明日は いつも
死に逝く者たちの亡骸の先に
何処より血の香を頼りに
舞ひ出づる蝶の影
終わりなき罪を倶に
彷徨う ひらひらと
朧月 照らすは
冷たき灰となる躯から
逆さまに堕ちる御魂
私に焦がれて目醒めよ
黙したまま
風に馴染む 夜明けのとき
何も要らぬと微笑みながら なお
散る間際の桜の樹に 真名を刻み
誰に遺すのでしょうか
君の灯 穿つ雨に
いずれは形すら
消えゆくとしても
燃え上がる焔を巻きあげ
耀ける蝶の群れ
最期まで強く脆く
崩れる はらはらと
凛とした眼の奥底
朽ち果てる まほろばに
止め処なく堕ちる泪
この手で掬ひて 憐れむ
人の世と彼の世の つなぎ手
舞ひ戻る 蝶の影
終わりなき旅を倶に
私と逝きましょう
名残月
蛹が夢みる面影は 蝶の羽
抜け殻は白く昏く
全てを忘れて
ただ 私の袖で眠れよ
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