歌:てにをは
作詞:てにをは
作曲:てにをは
鬼子はらひらん散り 一ツトセ
一人夕闇立ち 二ツトセ
「人になりたい」そう呟いて
蛍みたく飛んでった
「探偵様よ、先生様よ。
巧く歌えたなら御慰(おなぐさみ)」
けんもほろろの二人羽織を
足を鳴らしとんしゃんしゃん
依代(よりしろ)として舞い詠う ゆらりふらふらりひらり
神隠しは終わり 能楽師はもう居ない
片時も片時も外せない鬼面の下に
年頃の年頃の顔(かんばせ)隠し
「すべて私のしたことです」
外の世界にただ憧れて
宴も酣(たけなわ) 死人羽織を
けものがれど泣いちゃった
「最後まで見ていてね」 はらりくらくらりほろり
「咎人(とがにん)の末路は哀れなくらいで良いの」
幾歳を幾歳を籠の中鬼と祀られ
しのぶれどしのぶれど色を失くした
萬(よろず)謎かけ 追いかけて
乱れ歩けば涙も香る
蝶よ花よとちやほやと
どうやら探偵に軍配 グッバイバイ
咲くやこの花びら 三ツトセ
非時(ときじく)の花摘み 四ツトセ
幾歳を幾歳を籠の中鬼と祀られ
しのぶれどしのぶれど色を失くした
片時も片時も私の顔を忘れない
片時も片時も目を逸らさない
カタトキモ カタトキモ――
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