作詞:春和文
作曲:稲毛謙介
嗚呼…
朧月の下に浮かぶ二人を乗せた小舟
水面(みなも)にそっと咲き乱れた可憐な花びら
恥じらう仕草も 戦慄いた肩先も
本能(むね)に灯を燈す もう戻れぬ舟旅(たび)
今宵は 君のことを どう鳴かせてみせよう?
目隠し鬼ごっこのように 耳をくすぐる吐息(いき)
白く柔な素肌を 滴り零れ落ちる
甘い月影の夜露(よつゆ)を 指先でなぞって誘おう
嗚呼…
霞がかる静寂(しじま)のなか 波間を揺蕩う舟
うなじをそっと不意に撫でる気温(けぬる)きそよ風
潤んだ瞳も 滑らかな首筋も
両腕(て)のなかで躍る もう逃さぬ恋路(みち)
今宵は 君のことを どう鳴かせてあげよう?
まるで影絵遊戯(あそび)のように 儚く揺れる夢灯(ゆめ)
熱く柔な素肌を 優しく濡らしてゆく
甘い月影の夜露(よつゆ)に 弛まぬ口づけを
その髪に 頬に 唇に
もっと深い場所まで この私の愛を
君が思い知るまで刻んであげる
嗚呼 可愛い小鳥
今宵 闇夜に紛れ 二人ひとつになろう
容易く鎮まらぬ歓喜 いつか満ちる日まで
たとえ誰であろうと決して渡しはしない
たった一人かけがえない君を愛でていいのは
私だけ
嗚呼…
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