歌:高遠丞、飛鳥晴翔、神木坂レニ(MANKAI STAGE)
作詞:亀田真二郎
作曲:Yu(vague)
芝居がしたい。ただそれだけの思いで、
ビロードウェイでトップクラスの劇団、GOD座の門を叩いた。
稽古場には終始緊張感が漂い、ピリピリした空気が流れていた。
「ジャマ……」
「すいません」
「新入り?」
「はい。高遠丞です。よろしくお願いします!」
「あー、自己紹介とかいいや。興味ないから」
「でも、これから一緒に芝居を作っていくわけだし……」
「友達が欲しいの? だったらよそに行けば?」
「いえ、そういうことじゃ……」
「トップに立つのは僕だから。ジャマだけはするな」
周りはすべて蹴落とすべきライバル……
慣れ合いや仲間意識など、ここには存在しない……。
共にオーディションを受けた紬の姿はない。
後悔や苛立ち、虚しさが込み上げる……。
だが、大好きな芝居をするため、俺は無理矢理前に進んだ。
そして、入団から一年経った頃……。
「丞の芝居は堂々としていて華がある。GOD座のセンターにふさわしい」
「……ありがとうございます」
「これからはそこがお前の居場所だ」
客席から浴びせられる万雷の拍手と称賛の声を、
中央で一身に受け止める。
大きな舞台の真ん中から見える景色は最高だった。だが……。
「初主演なのに全然緊張してないな……」
「今までのトップで一番ふてぶてしいんじゃない?」
「生意気だよな……あいつ」
周りに目をやればライバルたちの視線
その重圧に負けないようにひたすらに努力する日々……
「丞……」
「ああ……お疲れ……」
「調子にのるなよ? いずれ必ず僕がトップになる。
……お前には絶対に負けない…」
誰にも頼れない
誰も理解してくれない
本当の俺を誰も見ていない
あの頃……俺の気持ちを理解してくれたのは、この人だけだったな……。
初主演の舞台でもらった一枚のアンケート
辛辣なダメ出しで埋め尽くされていた
でもこの人は
俺の芝居を見てくれている
俺の芝居を受け止めてくれてる
顔も知らない理解者
たった一人の理解者
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