叙景ゼロ番地
眠れぬ夜は窓辺に 君の名前をそっと呼んで
聴こえるだろ? 聴こえるはずさ 見ろよ 空は広がっている
1988年、札幌でのバンド結成からエンヤコラ、走り通して早24年。時代に立ち止まらず、信
念を頑なに譲らず表現し続けることで、日本のロック/パンク・シーンに影響を与えつづける
重要バンド、イースタンユース。昨年の「心ノ底ニ灯火トモセ」から1年4ヶ月ぶりの最新作
が完成。往年のファンは、にやっとしてしまうような、初期イースタンを感じさせる、M3やM4
という疾走感とキャッチーなメロディラインが印象的な楽曲から、詩情に溢れつつもリアリ
ティに富んだ表現で、丁寧かつダイナミックに歌われるスローな楽曲まで、イースタンが一貫
して描き続ける、孤独な男の心の旅路。人間の本質を鋭く、そしておおらかに歌い切った
“泣き"の名曲の数々。しばらくオリジナルアルバムの制作を控えると公言しているほど、全
てを詰め込んだ全身全霊の必聴傑作。近年では、「モテキ」最終回がイースタンユースの
「男子畢生危機一髪」からサブタイトルを拝借し、ドラマでも実際にイースタンの演奏シーン
が使われたことなどから(ようやく)若いお客さんも増え始め新たな角度が現れそうな
2012年。老いも若きも、辛かったら、寂しかったら、一人晩酌とともに爆音で号泣すべし。
[収録曲]
・グッドバイ
・目眩の街
・空に三日月 帰り道
・呼んでいるのは誰なんだ?
・ひなげしが咲いている
・残像都市と私
・長い登り坂
・地図のない旅
・驢馬の素描
・ゼロから全てが始まる