歌:友部正人
作詞:友部正人
作曲:友部正人
※南へ下る道路には避難民があふれ
僕は10トントラックで大阪へやって来た
インターチェンジはいつも雨の匂いでいっぱい
だから僕はやせながらぬれて立つ※
それはほんのささいなことで
僕は酔っぱらっていたのかも知れないんだけど
僕がやって来た夜
御堂筋はレース場で 心斎橋はこの世の人だまり
その中を真夜中にうろつく僕には今
何の地位も将来も約束されてはいない
(※くり返し)
スポーツ新聞はいつも阪神のことばかりかきたてている
おおげさな競馬の報道は貧乏人をくいものにするし
うたいたかったけどそんな場所もなくて
僕はいつも求人広告を持ち歩いたんだ
でも行ってみるといつもだまされてしまう
尼ガ崎の鉄工所へ行った時なんか たった千円しかくれないし
その上命の保障もないんだ
(※くり返し)
友だちもいつか名前だけになってしまうことを知っている
いつのまにか手をとり合うだけのエゴイズムと
すり変わってしまうんだ
長髪を風になびかせる自称ヒッピーたちでさえ
新しいコートがなかなか肌になじまないこと知っている
ものすごくたくさんの広告がいろんなスタイルを要求するけど
でも家をでることだけが自由じゃないと思うんだ
あれはいけない これがいいのさ でももう結構
僕は誰が素敵な奴かを知っている
(※くり返し)
何もかも関係なくなればいいと思うことがある
とても眠たい朝 僕は大阪駅に立たずんでいたんだ
そうさ 誰もがあせりすぎているんだ
走って行く人 ころぶ人 くつを忘れた人
かかとがかけてしまって歩けない人
朝から晩までラッシュアワーだ
まるで恋をする勇気もないまま
僕もあんたもうらみ合いをくり返している
夜にはひま人が金と麻薬を持ち歩く
もし君が宿なしなら夜中にうろつかない方がいいよ
ましてやポケットに百円ももってないなら
へたするとやくざとおまわりの思いのままになってしまうよ
誰かが言ってたっけ? お前は気楽に暮らしてていいって
じょうだんじゃないや 何が気楽なもんか
いつまでたったって落ちつくあてもなく
まるでいくじがないまま まだフラフラしている
一年中わびしくてやりきれない町 それが大阪
でもそれがいいのかもしれないなと思う時がある
クリスマスにあの娘に赤ちゃんが生まれるんだって
とても小さな女の子でみんなでかけたんだ
顔のぞきこんで 男か女か
今じゃその娘タバコもラリることもやめたんだ
みんなでおいわいしてあげたいんだけど
その娘大阪の女の子なんだよ
(※くり返し)
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