歌:月亭可朝
作詞:月亭可朝
作曲:月亭可朝
ある道で、美人がひとり、
浅丘ルリ子と吉永小百合とジーナ・ロロブリジーダをミックスして
オーブンで蒸したような美人
お稽古ごとの帰り道、
きょうは帰りが遅なった。峠のとこまできた時に、ひとりの男が現れいでて
「姉ちゃん、どこ行くのんけ」
「わたしは峠を越えて、お家へ帰る途中です」
「そら、危ないで、女の夜道は危ないからボクが家まで送りましょう」と、
この男、始めのうちは、何にもせなんだけども、
途中まできたらヤニワニ行動に移り出しよった。
「アーレー、助ケテ!」
というてるところへ、別の男が現れて、
格斗の末、その痴漢を追っぱらってくれた。
「ありがとうございました。危ないところを助けてもらいまして」
「ほんまに姉ちゃん危ないとこやったで、
ボクがぐうぜんにここ道通らなんでみな
姉ちゃん今ごろボロボロにされてるとこやがな、いやよかったな、
けがはなかった。あゝよかったよかった。
それはそうとこんな暗闇、いったいひとりボッチでどこへ行きまんねん」
「ハイ峠を越えてお家へ帰る途中です」
「そら、危ないで、女の夜道は危ないからボクが家まで送りましょう」と、
この男、始めのうちは、何にもせなんだけども、
途中まできたらヤニワニ実地に移り出しよった。
「アーレー、助ケテ!」
というてるところへ、また別の男が現れて、
ハンマー投げやら、飛行機投げで、その痴漢を追っ払ってくれた。
「ありがとうございました。危ないところを助けてもらいまして」
「ほんまに姉ちゃん危ないとこやったな。
ボクがぐうぜんにここ道通らなんでみな、
姉ちゃん今ごろナア ガタガタのヅタヅタにされてるとこやがな、
いやよかったな、けがはなかったか。
そうかそれはそうとひとりボッチでこんなとこどこへ行きまんねん」
「ハイお家へ帰る途中です」
「そら、危ないで、女の夜道は危ないからボクが家まで送りましょう」と、
この男途中で、なんやややこしいことしようと思たけども
家があんまり近すぎて先家の方へついてしもた。
娘はんの両親が喜んだ。「なんと勇敢な男性でしょう。
うちの娘もトシ頃や、どうか結婚してください」と、
二人はうまいこと結ばれた。
それからしばらくして
花嫁さんがよくよく考えてみたら、そのムコはんは、
一番始めに出てきた男やったやおまへんか。
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